介護職の人手不足を解消するために厚生労働省が対策を講じています。まず力を入れているのは「離職した人材の呼び戻し」です。離職してしまった介護職経験者をもし呼び戻す事ができれば「即戦力」になります。本当に介護職の仕事が嫌で離職してしまった人を呼び戻すのは難しいかもしれませんが、結婚などのライフステージの変化が理由で離職をした人はきっかけがあれば復帰してくれる可能性があります。政府は再就職の支援として、必要な準備金を貸し付ける「再就職準備金貸付事業」を設けました。20万円の上限で再就職に掛かる費用を貸し付け、さらに再就職をして2年間働き続けたら「返済が全額免除」される制度です。復帰後に仕事を続けることで借りたお金を返済する必要がないのは、大きなメリットではないでしょうか。
「介護福祉士」を目指す学生に対しては介護福祉士になるための学校に通うための学費を貸し出す制度を設けています。学校を卒業後、5年間働き続けると学費の返済が免除される制度です。介護福祉士になりたいけれど学校に通って学費を払う経済力がない人は、諦める前に注目したい制度です。
また中高年齢者の「介護ボランティア」を対象にした就労支援制度もあります。ボランティアセンターや福祉人材センター、シルバー人材センターと連携し、介護職に就きたい人に向けて研修を行っています。さらにハローワークと連携し、職場と介護ボランティアをつなぐ作業もしています。これらの制度は、介護職に興味があるけれど資格やスキルを学ぶお金がない人を新しく業界に呼び込むことができます。
介護職が人材不足になっている理由のひとつが、離職率の高さです。政府は離職率を下げるために様々な制度を設けています。介護職員が離職する理由のひとつが「結婚や出産」の時期を迎え働き続けられなくなることです。政府は介護施設内に保育施設を作るなど、仕事を続けながら子育てをできる環境の整備を目指しています。また「過酷な労働」も離職の理由になっています。少しでも介護職員の負担を減らすために介護ロボットの導入を支援したり、介護職の労働時間を増やす原因になっている提出する文書量を減らしたりする取り組みを行っています。
介護職員の給料が低すぎることは離職率を高くし、新しく介護職員を目指す人のやる気をなくしてしまう可能性があります。介護業界の各事業所は賃金アップが狙えるように、キャリアアップやスキルアップのための研修を整備する努力をしています。また、介護職員の仕事に対するモチベーションが下がらないように素晴らしい仕事に対して表彰をしたり、努力が報われるような評価制度を導入するしたりなどの取り組みも強化しています。仕事に対するやりがいや将来に対する期待を持つことができれば、今より離職率を下げることができるかもしれません。
職場に不満がある人は、職場環境を変えるために努力をするか、転職するかの2択で悩んでいるかもしれません。遠回りなようでも、転職をして新しい職場に移った方が理想的な環境を手に入れやすいでしょう。介護職員が転職をする時は、「介護職専門の転職サイト」を利用することをおすすめします。介護業界の内部情報に精通した専任のコンサルタントが、職場の人間関係が良く、希望の条件を満たした理想的な転職先を紹介してくれるかもしれません。
つづきへ介護職の人材不足を解消するために政府を中心に様々な取り組みをしています。まず、一度離職してしまった人材を呼び戻すための取り組みとして、再就職に必要な費用を貸し付けて再就職後に2年以上働いた場合は返済の義務がなくなる「再就職準備金貸付こと業」という制度があります。また、新しい人材を呼び込むための取り組みには、介護福祉士を取得するための学校の学費を貸出し、就職して5年以上勤務した場合は返済を免除する制度などもあります。
つづきへ介護業界の「職種別」の有効求人倍率をチェックしてみましょう。「介護職(ヘルパー以外)」の求人数が33,103件、応募者が7,029人、有効求人倍率が4.71倍です。また「ホームヘルパー」の求人数が6,500件、応募者が1,574人、有効求人倍率が4.13倍となっています。さらに「セラピスト」の有効求人倍率は6.86倍と、とても高い水準です。介護業界で就職を希望する人はほとんどの職種が「超」売り手市場ですので、就職しやすい状況にあるといえるでしょう。
つづきへ有効求人倍率が1倍以上は売り手市場といわれますが、その中でも介護職の有効求人倍率は2倍近い高水準です。今後も有効求人倍率が右肩上がりになることが予想されているため、介護職を目指す人にとって有利な状況が続きそうです。介護職の有効求人倍率を都道府県別にみると、平成27年の1位が栃木県の13.82倍、2位が愛知県の13.52倍と、とんでもない高水準になっています。このエリアの介護職希望者は、引く手あまたな状況で就活をすることができるでしょう。
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