「有効求人倍率」に注目すると、就活や転職活動を優位に運ぶことができます。目安になるのは有効求人倍率1倍です。就活を行う前に有効求人倍率が1倍を切っていれば就活者に不利な状態、1倍を大幅に上回るようだと有利な状態と覚えておきましょう。介護業界の有効求人倍率は、1倍以上なのか、今後の有効求人倍率がどのように推移していくのか、細かい職種別に見たらどうなのかなどを紹介していきます。自分が働きたい職種の有効求人倍率が1倍以上なら就活のチャンスです。
テレビのニュースで目にする「有効求人倍率」の意味を知りましょう。有効求人倍率は、ハローワークで登録されている求人数と応募者数によって算出されています。具体的には「求人数÷応募者数=有効求人倍率」という式で算出されます。有効求人倍率が1倍を上回ると応募者側に有利な「売り手市場」であることが分かります。逆に1倍を下回ると応募者に不利な「買い手市場」であることが分かります。これから就職や転職を考えている人は、有効求人倍率に注目してみましょう。
売り手市場になり、就職や転職を希望する人が有利な「有効求人倍率が高い仕事」を知っておきましょう。まず「サービス関連」の仕事の有効求人倍率が2.23倍と高水準になっています。介護職や飲食店員を狙っている人はチャンスです。次に「販売関連」の仕事が有効求人倍率が1.45倍と高くなっています。営業職やショップ店員を狙っている人はチャンスです。最後が「建築・採掘関連」の仕事で、有効求人倍率が3.20倍とかなりの高水準で、ガテン系の職業も就職しやすい状況です。
介護業界は慢性的な人手不足だといわれています。社会や介護施設からすると困った問題ですが、就職や転職を希望する人にとっては、就職がしやすい「追い風が吹いた状況」といえます。介護職の有効求人倍率は高い水準で推移していて、今後もさらに高くなる事が予想されます。都道府県によって有効求人倍率にばらつきはありますが、低いエリアでも1倍を上回っているため、どのエリアに住んでいても介護職は就職しやすい状況といえます。介護職として働きたい人は、安心して職探しをすることができそうです。
介護業界が人手不足といわれて久しいですが、「職種別」にチェックするとさらに細かい状況が分かります。「ヘルパー以外の介護職」の有効求人倍率は4.71倍、「ホームヘルパー」の有効求人倍率は4.13倍、といった数字から主な介護職の有効求人倍率は「非常に高い」ということが分かります。一方で「社会福祉協議会専門員」の有効求人倍率は0.03倍と非常に狭き門になっています。基本的に介護業界での就職は売り手市場であることが予想されますが、一部、就職しにくい職種があるのも知っておきましょう。
職場に不満がある人は、職場環境を変えるために努力をするか、転職するかの2択で悩んでいるかもしれません。遠回りなようでも、転職をして新しい職場に移った方が理想的な環境を手に入れやすいでしょう。介護職員が転職をする時は、「介護職専門の転職サイト」を利用することをおすすめします。介護業界の内部情報に精通した専任のコンサルタントが、職場の人間関係が良く、希望の条件を満たした理想的な転職先を紹介してくれるかもしれません。
つづきへ介護職の人材不足を解消するために政府を中心に様々な取り組みをしています。まず、一度離職してしまった人材を呼び戻すための取り組みとして、再就職に必要な費用を貸し付けて再就職後に2年以上働いた場合は返済の義務がなくなる「再就職準備金貸付こと業」という制度があります。また、新しい人材を呼び込むための取り組みには、介護福祉士を取得するための学校の学費を貸出し、就職して5年以上勤務した場合は返済を免除する制度などもあります。
つづきへ介護業界の「職種別」の有効求人倍率をチェックしてみましょう。「介護職(ヘルパー以外)」の求人数が33,103件、応募者が7,029人、有効求人倍率が4.71倍です。また「ホームヘルパー」の求人数が6,500件、応募者が1,574人、有効求人倍率が4.13倍となっています。さらに「セラピスト」の有効求人倍率は6.86倍と、とても高い水準です。介護業界で就職を希望する人はほとんどの職種が「超」売り手市場ですので、就職しやすい状況にあるといえるでしょう。
つづきへ有効求人倍率が1倍以上は売り手市場といわれますが、その中でも介護職の有効求人倍率は2倍近い高水準です。今後も有効求人倍率が右肩上がりになることが予想されているため、介護職を目指す人にとって有利な状況が続きそうです。介護職の有効求人倍率を都道府県別にみると、平成27年の1位が栃木県の13.82倍、2位が愛知県の13.52倍と、とんでもない高水準になっています。このエリアの介護職希望者は、引く手あまたな状況で就活をすることができるでしょう。
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